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熱中症は梅雨明け2週間が要注意!タニタに行って対策法を聞いてきた。

2016.08.07.SUN

熱中症の救急搬送者数が1番多いのは、梅雨明け直後の2週間と言われています。真夏の熱中症対策はサッカーをプレーする上で必須です。今回はサッカー少年少女とご家族の皆様に、知っておいてほしい熱中症対策について、株式会社タニタ事業戦略本部の望月計さんに伺いました。

本社社屋A 株式会社タニタ
健康計測機器やサービスの提供を通して健康づくりをサポートする健康総合企業。
mochizuki_mr 望月 計さん
中学から大学までソフトテニス部に所属。株式会社タニタ 事業戦略本部 ライフソリューション事業部にてアルコールチェッカーやブレスチェッカーなど呼気から出てくるガスを計測する機器や熱中症計の企画に携わる。

熱中症のメカニズム

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熱中症とは、熱失神、熱けいれん、熱疲労、熱射病の総称です。一般的には体温上昇が起こっている状況です。人間には、発汗や血管の拡張により体の熱を放出し、過度な体温上昇を抑える生体機能があります。そのバランスが崩れると汗がかけなくなり、手がしびれる、めまいがする、呂律が回らない、嘔吐するなど、症状が変わってきます。

※熱中症の詳細は、環境省環境保護マニュアル2014年版をご参照ください。

熱中症になる要因

環境面で言うと、湿度と気温が高いと、空気中に水分が多く、汗が気化しにくくなり、体温調節機能が上手く働かなくなります。スポーツをしているときに多く発生するのは、ダッシュの繰り返しや、熱拡散をしにくい衣服を着てプレーした時、強い直射日光や照り返しと呼ばれる輻射熱(ふくしゃねつ)が強いグラウンドでのプレー時です。

熱中症の事前対策5

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1.十分な睡眠

睡眠不足は熱中症を引き起こす原因になりやすいです。睡眠をしっかりとり、コンディションを整えておく必要があります。夏休みはTVゲームなどに夢中になって、夜ふかししてしまいがちなので注意しましょう。

2.暑熱順化

東京消防庁のデータによると、熱中症での救急搬送件数が急激に増えるのは、梅雨開け直後です。暑さに体が慣れておらず、汗をかいて体温調節をする機能が急激な気温変化に追いつかないのでしょう。暑いからといって、冷房の効いた部屋にばかりいると、汗をかく機能が涼しい気候モードに戻ってしまいます。暑さに強いからだづくりの一環として、日ごろから汗をかく習慣をつけましょう。大体、2週間かけて汗をかける体を作るよう、おすすめしています。

3.食事で栄養の摂取

豚肉などに豊富に含まれるビタミンB1、野菜や果物に含まれるカリウム、酢やレモンに含まれるクエン酸を摂ると熱中症対策に効果的だと言われています。コンビニで食事を買う時は、菓子パンなどではなく、野菜や豚肉の生姜焼き、ビタミンB1が多い納豆巻などがおすすめです。食事面からも予防のために工夫をしましょう。

4.水分補給と体重の計測

練習中、大量の汗をかくと思います。発汗による体重の減少量を2%以内に収めるように水分補給を十分に行いましょう。グラウンド中に体重計を持ち込み、練習前後の体重をはかってみてはいかがでしょうか?

クーバー・コーチング・サマーキャンプでも午前の練習前後に体重計測&十分な水分補給を実施しています。

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水分補給

5.WBGTを計測し環境を把握

「プレーしている環境がどのような状態なのか?」。気温と湿度、照り返しと呼ばれる輻射熱(ふくしゃねつ)を加味したWBGTという数値を保護者やコーチの方が把握することをおすすめします。水をいつ、どのくらい飲ませるべきか? どのくらい休憩させたほうがよいか? 指標があれば、打つべき対策を考えられると思います。

試合中は試合時間が決まっているので、別にはなりますが、例えば日々、気温も湿度も違うわけです。単純に気温が高くても、湿度が低ければ、比較的、熱中症になりにくいです。湿度が低く、空気が乾いていれば、汗が蒸発しやすく、熱を拡散しやすくなるからです。

反対に湿度が高ければ、空気中の水分が多い状態と言えます。汗が蒸発しにくく、熱中症になりやすいのです。

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商品の宣伝にはなりますが、温度と湿度、輻射熱を加味しWBGTを計算し、本当に危ないときにお知らせしてくれる計測機器をご紹介します。WBGTは単位が「℃」なので気温と間違えやすいのですが、異なる指標です。

黒球式熱中症指数計 熱中アラームのご紹介

温度と湿度を計測する機器はたくさんありますが、WBGTの計測には特殊な機器が必要になります。WBGTは乾球温度と湿球温度に加え、直径約15cmの黒球で計測した黒球温度を基に算出します。そのため機器自体が大きく、高価なため、手軽に使うのは難しいでしょう

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熱中アラームは、小型で安価で持ち運びができWGBT計測機器というコンセプト201461日に発売を開始しました。タニタ独自の技術で小型化した黒球温度計も搭載しており、輻射熱はもちろん、屋内や直射日光下の屋外でも計測可能です。屋内外を自動で切り替える小型WBGT計測機器は、当時、日本初でした。

計測の仕方

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輻射熱を正確に計測するには、地面から90㎝以上の高さが必要です。大人であれば、付属のカラビナ(フック)を腰のところに着けて計測するとよいです。WBGT数値に応じて、アラームが鳴るのですが、危険度によって鳴り方が変わります。10分に1回、危険度が高くなるほど、激しく鳴ります。危険度が最高になると、ずっとなっています。

活用法

例えば、練習中、チームのコーチや、試合応援に行く保護者の方が持っていて、数値が高い場合、「普段よりスポーツドリンクをこまめに飲むんだよ」「今日は、いつも以上に体調の変化に気をつけなさいよ」とか「体調が悪いときはコーチに言うんだよ」とアドバイスができます。また、いつも以上に、お子様の体調の変化に気を付けてあげてほしいと思います。

家庭での普段使いもお勧め

東京消防庁のデータで特徴的なのは、65歳以上の高齢者は、約60%が屋内で熱中症になり、重症化するケースが多いことです。高齢者の場合、暑さ寒さの感覚が比較的鈍く、エアコンをつけなかったり、水分補給をしなかったりするようです。更に特徴的なのが、1週間くらいかけて、熱中症になることです。

二世帯家族などで、65歳以上の方と一緒にお住まいの場合、熱中アラームを部屋の中に置いておき、「アラームがなったらエアコンつけるんだよ」という感じで使ってほしいです。外出する際も、バッグの取っ手にかけておいて、音が鳴ったら「水分補給などをするのだよ」とお伝えいただきたいです。

まとめ

WBGTという指標は、高くなれば、熱中症になりやすいという指標の1つにすぎません。熱中アラームでWBGTを計測し、危険というアラームが鳴ったからと言って、一律に熱中症になるというわけではありません。熱中症を防ぐには、睡眠や食事、暑熱順化、水分補給など体調の管理、計測機器を使った環境の把握(気温、湿度、輻射熱)など、気にしなければならないことがたくさんあります。熱中症は要素が複合的です。危険を知らせるアラームをお子様の体調の変化について、普段より気を配るきっかけにしていただければ、私達としては嬉しいです。数値を把握し、体調面、トレーニングの負荷、水分補給のタイミングなどを考える一助にしてみてください

 

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・熱中症予防運動指針にあわせ、「運動は原則中止」「厳重警戒」「警戒」「注意」「ほぼ安全」の5区分、11段階で熱中症の危険度を分類。 危険度に合わせて異なる警告アラームでお知らせします。
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・携帯に便利な吊り下げ用アタッチメント・カラビナ付き
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JANコード 4904785556102
商品寸法 幅 58mm ×  高さ 108mm ×  奥行 36mm
本体質量 約 65g
個装箱寸法 幅 203mm ×  高さ 163mm ×  奥行 45mm
個装箱質量 約 210g
製造国 中国
保証期間 1年